小田原の荒海

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PENTAX67を初めて手にしたとき、一番最初に行きたい場所があった。
波が荒くてサーファーが寄りつかない小田原の海の中でも
特に荒海で有名な早川河口付近の海岸だった。
ここは早川からの水の流れと、海の潮の流れがぶつかり合う場所で
旅人が知らないで海に入り命を落とすことで地元では有名だ。
しかしプロの釣り人たちには憧れの場所なのである。
そして此処は私が写真の世界に出逢い、
初めての一番レフカメラを持って訪れた原点の場所でもあった。

此処で夕暮れから宵にかけての神秘的な色をした海を撮りたかった。
正直、この荒い海岸に大きなPENTAX67と三脚を担いで
だんだんと薄暗くなっていく間、じっとひとり撮影をしていることは怖い。
何度来ても少し怖い思いをするけれど、
心の中に、今まで学校の授業で訪れた様々な場所や、
そのとき経験したことなどが浮かんできて
一歩踏み出す勇気を与えてくれるのです。

高橋美紀